私の父のこと
昭和の高度成長期の猛烈サラリーマンでした。
朝、私が起きるともう出勤したあとで
帰宅は遅く
子どもはすっかり眠っている時間でした。
そして週末はゴルフ
ほとんど顔を合わせることがなかったのです。
父はこれまでに大病を何度か経験していますが
その度にその生命力に驚かされます。
一段階先を見ているので
回復の早いこと!
例えば看護師さんに
「そろそろベッドから出てみましょうか?」
と言われると
立って歩こうとする。
「まず車椅子」と言われるととても驚くのです。
「車椅子にうつっていいですよ」
と許可が出ると
「屋上に行きましょう」と言う。
まず病棟のお散歩だけというと驚くのです。
父の中には少しずつ段階を踏んで・・・
というのがないのかしら?
何事も階段を二段飛びに前進して
日本を引っ張ってきた年代の人たちは
本当に強いです。
さらに覚悟もできているから
じたばたせず
説明に納得すれば
若い看護師さんの言うことも
素直に聞くかわいいおじいちゃんでもあります。
後ろを振り向かず
そのときに起こったことに
その都度対処
病気なんか踏みつぶして
いいたいこと言って
大股で前進していく。
すごいなあ。
一歩間違うと迷惑な年寄りになってしまうのですが
素直でユーモアがあるから
まぁいいのかもしれません。
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