バイオリンに求められているもの。
「美しい音色」
それに尽きると私は思っています。
超絶技巧の演奏はもちろんすごい!
本当に驚嘆するけれど、
感動を呼ぶのはやはり歌心とそれを表現する音色だと思います。
(どの楽器でも歌でも同じです)
「バイオリンが歌ってるね」
と言われるのがクラシックでもジャズでも
私にとって一番嬉しい言葉です。
不思議なことに
私の楽器を他の人が弾いてもその人の音色になり、
その人の楽器を私が弾くと私の音色になります。
楽器の個性を超えて、その人自身が音に出るのだと思います。
美しい音色を出すためには正確な音程は欠かせません。
自信を持ってその音を出すためには
ピンポイントで指を押さえなくてはならないのです。
ジャズバイオリンを習い始めて、
長年の弾き方の癖で
音程がかなりいい加減になっていることを指摘されました。
また基礎練習からやり直しています。
子供の頃できていても
それを維持する為には地道な基礎練習が欠かせない。
小さい頃から訓練して来たので
なんとなくできているような気分になっていただけ。
悲しいことに
年をとるにつれて、
運動機能も耳の機能も反射神経も
ありとあらゆることが衰えていきます。
そこをまた鍛え直す必要があるのです。
白鳥が水面下で必死で水をかきながらも
あの美しい姿で優雅に泳いでいるように
バイオリンの美しい音色を出すために
毎日の基礎練習は欠かせないのだと
今更ながらに思い知るのでした。
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